けーろーの

敬老の日に、実家のばーちゃんに電話したのん。

 

(もしもし史乃だけど)

あ?誰であんた。

(史乃だよばーちゃん)

誰で。みっちゃんけ?

(みっちゃんじゃないよ、史乃だよ)

誰で。おいちゃんは元気け。子供らは来たけ?

(史乃だよ。おいちゃんて誰よ)

なんだぁ、よっちゃんけ。

(史乃だよばーちゃん)

※ここいらで電話の向こうの母が助け舟。「史乃よ史乃!史乃としゃべってるのよ今!」

 

なんだぁ、史乃け。

(史乃だよばーちゃん。元気そうじゃんね)

そーけー、史乃けぇ。おだんなは出たけ?

(30年以上血眼で捜してるよ)

あんたももういい歳だら?27くらいなるらに

(31だよばーちゃん)

もういい歳だら?30前に片付いとかなきゃいかんらに。嫁の貰い手なくなっちまうよ

(暮れに32になるよばーちゃん)

そーけー、あんた史乃け。

(史乃だよ)

じゃあもうおかあさんに代わるじゃんね

(うん)

あたしゃまだあんたが史乃だって信じてないよ

 

 

 

96歳の会話のセンスすごい。

合間合間に、ちょいちょい「あたしゃもうすぐあの世にいく」的なトーク挟み込んでプレッシャーかけてくるんだよ。

手ごわい。


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